○海外競馬と日本の競馬の違いはどんな事でしょうか。
日本の競馬は入場者の数、馬券の売上も欧米を上回る数字です。例えば昨年の有馬記念では1レースの売上が511億円。1つのレースでそれだけの売上を出す国はほとんどありません。1日の売上も同じで、金額の面だけを見てもかなり優れているでしょう。
ただ、海外の競馬場に行って一番感じる事は、アメリカにしてもヨーロッパでも競走馬とお客さんの間に隔たりがないという事です。日本では昔、観客が馬に硫酸をかけるという嫌な事件もあり、馬を守る意味でも触れ合うことができなくなりました。
おそらく生活文化の違いも大きく影響していると思いますが、ヨーロッパやアメリカは歴史的にも人と馬とのかかわりが大きく
それは、今現在にもつながっています。例えば、ロンドンならハイドパークに乗馬を楽しむ施設があったり、ニューヨークでも未だに騎馬警官などもいるわけですから、馬が日常生活にとけこんでいる部分があります。日本では競馬場などに行かないと馬とは出会えない。そんな習慣の違いもあるせいでしょうか、馬を見ると奇声を上げて驚かしたり、海外では無い事が起こるんです。
本来なら、もっと馬と触れ合う場でもあるべきなんですが、そんな事から、日本の競馬場ではお客さんと馬の間には大きな隔たりが出来てしまいました。海外の人から見ても意外なことでしょうね。
○これまでで一番記憶に残る出来事やお好きな馬は。
私はジャパンカップという国際レースに企画から関わってきましたが内部での反対もあったり、様々な苦労がありました。
何年もかかって、ようやく1回目のレースを開催する日を迎えましたが、レース当日の朝、海外からやっと呼び寄せた馬の馬主から「日本の馬場は固いから水をまいて柔らかくしてくれ。そうしないと疾走させない。」という話がありました。
11月の終わりで雨も少ない時期でしたので確かに馬場は乾燥していて、総動員で水まきにあたりました。
そんな苦労もありましたが、その小さく細い雌の1歳馬メアジードーツが従来の2400メートルの日本のベストタイムを大幅に破って優勝した時は感激しましたね。
私の好きな馬にトウカイテイオーがいます。この馬は怪我が多く、レースに出場する機会も少なくなってきていましたが、それが国際レースであるジャパンカップで勝ったという時は本当に嬉しくて、レースが終わった後、馬屋に見に行きました。貴公子的で本当にきれいな馬でしたね。今でも記憶に残っています。
○競馬国際交流協会のこれからの展望は
日本の競馬の情報を海外に流す事と海外の競馬の情報を日本に発信することは変わりませんが国際的な交流をより活発にするためにも情報提供のスピードを高めていかなければなりません。
ジャパンカップをつくったのも井の中の蛙であった日本の競馬を国際レースを通じ、調教方法など様々な面を、実際に見て学んでレベルアップさせていく事が目的のひとつでもありました。今後も国際交流をはかりながら、それらのことをより一層強化していきたいと思っております。
○銀座について
銀座という町は、日本中に○○銀座という所があるように、やはりステイタスのシンボルであり続ける町で、時代が変わっても、銀座に行けばいい品物が手に入るという前提があって庶民にも親しめる場所、そして憧れの町であり続けて欲しいと思います。
ただ、町自体が古い考えのまま、こうあるべきだときと新しいものを受け入れない事はよくないと思います。古いものを求めるお客さんばかりではないので。
でも、変わる事によって質が落ちるというのは問題ですけどね(笑)
取材・文 GINZA STREET 編集長 小野裕子
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